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例会報告

2024.05.07

例会報告

わさび谷~カタクリ尾根

開催回

第2052回A(金剛山第832回)

日程

 令和6年4月21日(日)  曇り雨

参加者

参加者 CL永野  (6名)

活動内容

コースタイム
登山口さわやかトイレ9:05~カトラ谷出合9:36~わさび谷出合9:46~登山口9:48~カタクリ群生地10:40~ヤマシャクヤク群生地10:55~売店前広場昼食(11:20~11:55)~千早本道下降点12:00~五合目のろし台跡12:33~千早本道登山口13:10

わさび谷尾根道は、わさび谷がカトラ谷と出合う少し先の、堰堤の手前を左折し、フィックスロープや両手両足を使っての痩せ尾根の急坂コースになっているが、わさび谷源頭まで登れば、春には多年草で高山植物のバイケイソウのグリーンの大きな葉が目にも鮮やかな群生を作っている。水平道に近い歩きやすい山道を、南方向へ自然林の中を辿って行くと、4月初旬~中旬には、早春の落葉樹林に、陽光があたる林床になった斜面一面に、金剛山系では、規模の大きな、ユリ科の多年草カタクリの群生地に出合う。その先には、金剛山系では、最大規模のヤマシャクヤクの群生地がある。春の林床に生える野生のシャクヤクで、白い花弁と黄色の葯が美しい。花は2~3日で散る短命花の為開花時期を見極めて訪れたい。この時期わさび谷尾根道は、カタクリの花とヤマシャクヤクの花を目当てに登る登山者で賑わう。
金剛登山口バス停から、R 705を少しバックし、高城橋の手前を右折して、千早本道登山口に向かい登って行き、登山口さわやかトイレの横で朝礼。モンベル先の三叉路を左折し、右側の斜面に咲くヤマブキの黄色い花を見ながら、黒栂谷に架かる橋の車止めを通過して、黒栂谷道を進む。黒栂谷の渓流に沿った林道を登って行き、右側のカトラ谷堰堤と左側の黒栂谷堰堤を同時に見ることが出来る電柱キン39で休憩。カトラ谷出合で、黒栂谷道・黒栂尾根道を左に分け直進し、カトラ谷右岸の山道を登って行く。左側奥に木製の、わさび谷堰堤を見て、流れ出た水がカトラ谷に流れ込む小川を渡る。緊急通報D-1の先には、カトラ谷堰堤があり、その少し手前に、わさび谷尾根道の登山口がある。取り付きから木の根の出た急坂をフィックスロープに助けられ登って行く。左右が切れ落ちている痩せ尾根の滑り易い木の根が張り巡らされた急坂を、左側にわさび谷、右側にカトラ谷を見ながら登って行く。カトラ谷の長い滝が水しぶきをあげて流れ落ちるのを、見下ろせる広くなった尾根で休憩。左側眼下のわさび谷は、小滝が連続して流れる水音が訊える。僅かな距離を下れば、わさび谷に降りることが出来る、平らになった尾根で休憩。すぐにクマザサの中に付けられた、自然林の明るい山道になる。早朝から降り続いた小雨が、芽吹いたばかりの木の葉に、しっとりとした光沢を与えている。
わさび谷源頭で、バイケイソウの群生を見た後、やわらかい陽射しに恵まれ、ゆっくりとカタクリの群生地からヤマシャクヤクの群生地と巡り、青崩道に向かい登って行き、電柱79より大きく迂回をして、大日岳の南直下の道で、山頂売店前へ向かう。昼食は、山頂売店西側の屋根のある休憩所で、雨を凌ぎなら食べる。気温は12度売店前の桜は、ちらほら咲き。国見城跡方面を窺うと、霧のなか金剛ざくらは、少し開花していた。12時近くになり雨足が強くなってくる。当初予定していたのは、ダイヤモンドトレールより大阪府最高点の1053m西側斜面のカタクリの路で、カタクリの観賞をして、金剛遊歩道より、カタクリ尾根の府県境稜線を下りながら、カタクリの観賞をした後、細尾谷を経由し念仏坂に下山でした。
カタクリ尾根の自然林より、ヒノキの植林に入った辺りからの、木の根道の急坂は、雨が降れば、濡れて滑り易くなり危険な為急遽コースを変更する。金剛山の全ルートの中で、最も短時間で傘を差して安全に下りることの出来るコースで、一番人気の王道ルート(登山道の8割近くは、階段を下って行くコースで階段の数は、約3000段)の千早本道にする。山頂売店前より下って行くと、ツツジオ谷源流の右岸斜面には、金剛山の春の花を代表するニリンソウが咲き誇っている。9合目は分岐になっていて、北側の旧道と南側の新道があり、新緑のブナの自然林が美しい新道をとる。コース下部の南側には、新道側よりの大崩落により、崩れ落ちた岩や土砂による、大きな爪痕が残されていて、妙見谷の源流部が埋まり、通行不能になっている。大自然の驚異の荒々しさを見下ろしながら旧道と合流する。段差が少なく階段や柵がしっかり整備され、歩きやすい山道は、危険な箇所もなく、安心して下って行く。山道より文珠尾根の方向に目を向けると、山桜やコバノミツバツツジの花が、濃い霧に包まれ幻想的な風景を醸し出している。五合目には、トイレと東屋があり、雨模様の日には、安心して休憩が出来るのがうれしい。ウルトラマンとバルタン星人の石像も、時と共に、すっかり周りの景色に溶け込み、山行の疲れを癒してくれる。楠木塚の前を通り、左に千早城への登城道を分け、下って行き千早本道登山口に下山する。
 永野 記 

 

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