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例会報告

2023.09.10

例会報告

狼尾根~カタクリ尾根

開催回

第2008回 (金剛山第816回)

日程

令和5年5月28日(日)  晴れ

参加者

CL 永野 (17名)

活動内容

コースタイム
水越峠東屋9:15~越口9:36~金剛の水9:51~モミジ谷入口10:05~狼谷出合10:25~狼平11:05~山頂売店前昼食(11:51~12:40)~大阪府最高点13:13~水場13:52~念仏坂解散14:06

日本百名山が代表作の著者深田久弥の「百名山以外の名山50」には、(1)礼文岳より(50)桜島山までの山行記録が綴られていて、その中には(48)二上山(49)金剛山も含まれています。年は不明の8月末仲西政一郎氏(根来名誉会長が師として仰いだ)と近鉄の北山等氏は、深田久弥夫妻を金剛山より葛城山へ案内しました。コースは、千早城より山頂の宿泊所で一泊し、一の鳥居よりダイトレで水越峠を経て葛城山に向かいました。4月初め陸上自衛隊の10人が搭乗したヘリコプターが宮古島沖で行方不明になった事故で捜索活動を行った海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」の艦名は、楠木正成が築城し難攻不落と言われた日本百名城の千早城に由来し、青崩~紀見峠の例会が行われた4月23日には、海上自衛隊の幹部が金剛山頂の葛木神社に参拝し、葛城裕宮司が対応していました。狼谷とモミジ谷が合流する狼谷出合で二つの谷を隔てている尾根の「狼尾根道」は、モミジ谷·狼谷山域の尾根や谷の全てを隈無く歩き踏査研究し、モミジ谷·狼谷略図を会報に発表された当会OB 藤本氏の地図を参考に、尾根と尾根を繋ぎ開拓したコースです。コースに名前が無かったことから藤本氏にお願いをして狼尾根の名称を付けていただき、狼尾根の例会は、平成30年9月第1回が行われました。

青もみじの幾重にも広がった枝が五月の風に涼やかに揺れる東屋の前より、両側に咲き乱れるウツギの白い花に迎えられ、ダイトレを歩き旧パノラマ台から北進する尾根が末端で切れ落ちポッカリと空いた空間より奈良県側の絶景を見ることが出来る越口で休憩。数年前水越川に沿って植樹された八重桜が大きく成長し、萌黄色に輝く新緑の並木が続いている金剛の水広場で休憩。少し先右側の急な崖になった斜面は、過去に例の無い崩壊が上層部より起きていて大規模な砂防工事が行われている。金剛山に於ては、久留野峠への山懐に刻まれた渓谷やカトラ谷源流など多方面で大規模な治山治水工事が行われていいて、森林が伐採されコンクリート剥き出しの無残な光景を目にする。カヤンボでダイトレを左に分け、水越川左岸を少し進み飛び石で水越川を渡り、モミジ谷に入ると直ぐに現れる3つの堰堤は、全て左側より越えて行く。サネ尾と太尾の樹間を縫って流れる渓谷に沿った谷道は、カエルの不気味な鳴き声が谷に響き渡り、カエルを狙う茶色のヘビも現れる自然豊かな谷道を遡行し、少し広くなった川原にケルンが置かれた、モミジ谷と狼谷が合流する狼谷出合で休憩。

狼尾根道は、最初から厳しい登りが続くがフィックスロープが設置されていて、安全に登ることが出来る。登路は踏み固められ登り易くなっていて数ヶ所あるフィックスロープに助けられ、平らで広い景観の狼平と呼ばれる広場で休憩。狼谷のナメ滝から、せり上がってくる尾根を登り、狼谷源流への分岐より大日岳山頂直下東面の水平道で南に向かい大日岳南面の登山道に向け最後の厳しい急登で山頂への登山道に登り着く。杉の植林が徐々にブナ林に変わる山道を山頂売店背後より下って行き山頂広場で昼食休憩。食後山頂を彩る大山蓮華のハスの花に似た真っ白な花を見て、転法輪寺左側より、モミジ谷源流をトラバースし葛城山南面の山ツツジの残り花が僅かに赤く染まっているのを遠望して、ダイトレを歩き大阪府最高点に向かう。最高点1053m は、東側に絶景が広がり、中央にピラミラルな高見山が雄姿を誇る。早春にカタクリが咲く急坂を下り、金剛山遊歩道と交差し、カタクリ尾根道で大阪府と奈良県の府県境を示す標石が次々と続く尾根道を下って行くと、微かな水音が訊こえてきて細尾谷と旧金剛山ロープウェイの、こんごうさん駅直下の谷との出合で休憩。細尾谷に沿った山道で念仏坂と出合った所で解散百ケ辻へ。

永野 記

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