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例会報告

2024.12.10

例会報告

四本松尾根(タカハタ道)~馬の背

開催回

第2078回金剛山第841回 

日程

令和6年11月10日(日)   晴れ

参加者

CL 永野  (16名)

活動内容

コースタイム
生活科学研究所9:00~千早浄水場9:14~腰折滝上9:38~2つ目の水場10:13~山頂売店前昼食(11:18~12:15)~馬の背降下点12:20~細尾谷水場13:09~念仏坂13:20

タカハタ谷とツツジオ谷に挟まれた、四本松尾根に付けられたタカハタ道は、2024年版昭文社のエリアマップ金剛・葛城 生駒・紀泉高原に赤の破線で表わされているコースで、植林の杉・桧が林立する樹林帯の中の急斜面を、圧巻の根絡み道で、ひたすら登る厳しいコースになっているが、踏み跡は、はっきりしているので迷うことは無い。989m 地点で松の木尾根と出合い地蔵尾根を経て、国見城跡の広場に至るコースで、岩場の通過やタカハタ谷の沢歩き、タカハタ道の尾根歩きと、変化に富んだ登山の楽しみ方ができる。生活科学研究所の前で朝礼をして、山の豆腐の店舗に沿って左折する。左手の黒栂谷の砂防堰堤内の水面は、秋の澄んだ空を映し、川原はススキの原になっていて、秋風に穂先が波打っている。黒栂谷沿いの林道長谷線を緩やかに登って行き、車止めのゲート手前を右折する。千早浄水場の建物の前より、ガードレールに金剛山への目印が書かれた辻を右折して、標識B-1より樹林帯の中をタカハタ谷とツツジオ谷が合流して流れる谷に入ると、いきなり岩壁に、へばりついて足の置場の狭い道を、トラバースして進むことになり、滑落の危険があるので、注意して進んで行く。右手奥には、千早地区の水道の取水口があり、上部には、水ケ阪尾根に向かう登山道がある。渡渉して少し進むと、左手急斜面には、踏み跡が薄いが松の木尾根への登り口があり、尾根に向かって伸びている。右岸に付けられた谷道の最初は、緩やかな登りが続くが、やがて傾斜が厳しくなり、標識B-2で岩の溝が階段状になって、濡れて滑り易い大きな岩を登ることになる。滑り落ちないように、重心を下げて慎重に登って行く。右手は、二段になった斜瀑が、岩肌を舐めるように流れて行く。沢沿いを進んで行くと、右手前方に2段の落差約20m の壮大なスケールの名瀑腰折滝が見えてくる。腰折滝は、落ち口でツツジオ谷とタカハタ谷の2つの谷が合流する珍しい滝で、一枚岩に沿って流れ落ちる水は、白布を流したような美しさと迫力がある。滝の落ち口に向かって、左側より登る。
高度差があり、スリリングな岩場は、右側が切れ落ち、断崖になった斜面は足場が狭いので、滑落に注意して固定ロープを補助として、慎重にトラバースして、断崖を通過する。滝の落ち口まで登ると、タカハタ谷に架けられた、10本程の丸太が並べられた橋がある。橋を渡るとツツジオ谷に向かうが渡らず左折する。
V 字になったタカハタ谷の谷筋に付けられた谷道は、春にはヒトリシズカやニリンソウが見られる。固定ロープが張られた岩壁をトラバースし、最初の分岐は、左側の崩れかけている丸太階段を登り谷の上部に向かう。次の分岐は、右側を取りタカハタ谷に沿って登って行くと、塩ビのパイプから水が出ている1つ目の水場に出る。タカハタ谷道で源流に向かい溯行することが出来るが、水場の前でタカハタ谷を右岸から左岸へ一跨ぎで渡り、南に向かうと、標識C-3の雨樋から流れる湧水を鍋で受けている、2つ目の水場がある広場に着く。頂上直下のブナ林からの伏流水が涌き出ている冷たい水で喉を潤し休憩。水場よりU字形に少しバックして、四本松尾根に付けられたタカハタ道の樹林帯の中の滑り易い木の根が張り巡らされた急斜面を登って行く。標識C-4で、尾根道の中央に大岩が現れると、急坂が終わり右側は雑木左側は植林の植生に替わる。林床にササが見え始めると、針葉樹林の梢からもれる木漏れ日が揺れ、灌木の葉が黄金色に輝く。989m で松の木尾根道と出合い、ツツジオ谷から上がって来る山道と合流し、黄金色に輝くブナの原生林と緑の針葉樹との鮮やかなコントラストが美しい稜線を登って行く。六地蔵尾根の六地蔵の前を通り、井戸のある広場に登り着き昼食休憩。売店前のモミジは、赤や黄色に煌めき、ひさご池の前には、燃え立つように真っ赤に染まったドウダンツツジの紅葉が見られる。下山は、尾根に沿った植林の伐採が終了し、切り株が真新しい馬の背を下り、細尾谷の水場で休憩。休憩後細尾谷の谷道を下り、念仏坂に降りて解散。  永野 記

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