例会報告
2023.01.14
初山行京都 吉田山・華頂山
開催回
第1988回日程
令和5年1月8日(日) 晴れ
参加者
CL 永野
活動内容
吉田山121mは、東山三十六峰12峰の独立丘陵の山で、山頂は東屋とカフェ茂庵(昨年閉鎖)の間にあり、神楽岡と呼ばれ船岡山・雙ケ岡とともに都三山の一つに名を連ねる。主稜線を南に向かった三等三角点がある吉田山公園からは、大文字山の火床や京都市街地を眺望することが出来る。華頂山216mは、京都市東山区と山科区の境にあり四条通から八坂神社越しに見上げた東方向に位置する山で、東山三十六峰の21峰に数えられる。花頂山・花鳥山とも呼ばれ、山麓には知恩院の境内が広がる。山頂には桓武天皇が平安京造営に際して鎮護のため築いた将軍塚(直径約20m高さ約2.5mの円形の塚)と京都新名所の大パノラマの大舞台と将軍塚青龍殿がある。社寺巡りは、うさぎ神社と呼ばれる岡崎神社や今夜第1回の放送が始まる大河ドラマ「どうする家康」主人公ゆかりの金戒光明寺・知恩院を訪ねる。出町柳駅前高野川の河川敷で年頭の挨拶とコースの説明をしてウサギがデザインされたキットカット(キット幸運と出合ウサギ)を年賀としてお渡しして、出雲神話で因幡の白兎がワニザメを欺いて並べて隠岐ノ島より約150m先の白兎海岸へ渡ったように高野川と賀茂川に並べられた亀や千鳥等の形をした飛び石をワニザメに見立てて左岸より約150m先の河原町通方面へ渡る。賀茂大橋を渡ると、比叡颪が吹き下ろす乾いた風は、新春の都大路(今出川通)の枯れた街路樹の葉を振るわせ百萬遍知恩寺の松柏の梢を揺らす。吉田山へは、北端より取り付き登路は真っ直ぐ南へ延び薄日を小路にこぼしている。山頂手前の主稜線片隅には、ひっそりと京都市最古の測量基準点の標石が残る。吉田山公園で休憩し宗忠神社より椿など季節の草花を水面や光の動きと合わせて浮かべた花手水が映える真如堂境内へ。南門を出て明智光秀の家臣で戦国武将斎藤利三(春日局の父)の墓前をとおり金戒光明寺の会津潘墓地で人目を引く松平容保の石像を見る。
ルィ・ヴィトンの有名なデザイナーは、容保の写真を見て細面で顔つきは高貴そのものでヨーロッパの貴族の顔だと言って絶賛した。
三重塔前で京都西山連峰を眺望し参道を下って行くと右手に髪型が超個性的で話題沸騰中のアフロ仏像や春日局の供養塔がある。黒谷南門を出て、今年の干支の卯年にちなんだウサギが神様のお使いと伝えられ境内のあちこちにウサギの石像が並んだ光景がTVや新聞雑誌で報道され話題の岡崎神社に向かう。神社正面の丸太町通に出ると歩道に溢れんばかりの参拝者が詰め掛け身動きが取れない混雑で行列は鴨川方面に400m程続き最後尾で約3時間待ちの為断念しロームシアター京都に向かい昼食。食後京都最古の道標(道しるべ)三条通白川橋道標より川底の白砂が美しい白川沿いを明智光秀の首塚へ。光秀は、大津城の攻防を描いた今村翔吾の2022年直木賞受賞作「塞王の楯」にも登場する。粟田口より京都一周トレールで稜線に沿ってつけられた灌木の回廊を歩きNo.26標柱先の20峰粟田山180mを過ぎると将軍塚青龍殿前の広場に登り着く。H.26年に建立された清水寺舞台の4.6倍ある大舞台からは京都市街地はもちろんのこと比叡山より鴨川の流れの先の大阪市街地まで絶景が広がる。華頂山山頂に作られた将軍塚を見て、知恩院に向かい下山し日本三大名鐘の一つ重さ70tの大鐘より御影堂の前をとおり、映画ラストサムライのロケ地となった男坂の激急で大きな段差の石段を下り三門を出る。円山公園入口の松本清張が贔屓にしていた棒鱈とエビいも料理で有名な「いもぼう」や元大相撲稀勢の里関の幟がはためく相撲茶屋の前より八坂神社の境内に入り、大勢の参拝者で賑わう中を大国主社へ向かう。社の前には大黒様と可愛い白兎の石像が立ち因幡の白兎神話で知られる縁結びの神様大国主神を祀る。向かいのゑびす神社の賑わいも見ながら、境内西の端西楼門の前で解散。
永野 記