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例会報告

2022.09.02

例会報告

六甲山(穂高湖・シェール槍)

開催回

第1971回A 

日程

令和4年8月28日 (日)  晴れ

参加者

 CL永野  (19名)

活動内容

       

コースタイム
長峰橋9:05~山寺尾根分岐9:20~摩耶第二堰堤10:10~木ノ袋谷出合10:37~摩耶第4砂防ダム10:52~杣谷峠11:20~穂高湖11:30~シェール槍11:50~穂高堰堤下東屋で昼食(12:15~12:50)~掬星台13:33~廃墟の女王14:15~上野道終点解散15:30~王子公園駅15:55 

北アルプス槍ヶ岳(H.29例会で8人全員登頂)以外にも、槍の名の付く山は、奥穂例会での涸沢槍や、蝶ヶ岳~常念岳(R.3コロナ禍で個人山行の5名で登頂)で縦走した蝶槍他には、鹿島槍ヶ岳・那須連峰の最高峰三本槍岳・両神山南西の秩父槍ヶ岳・近畿では、七種槍があり六甲にはシェール槍があります。山上の湖、穂高湖の対岸正面に三角形で屹立する岩峰シェール槍643mの山名の由来は、大正初期神戸居留地のドイツ人H・シェールが好んで登ったことから名付けられた。穂高湖は、生田川源流を堰堤でせき止めた人工湖で風光明媚な景観が北アルプス上高地の大正池に雰囲気が似ていることから名付けられた。穂高湖を見下ろせる頂上直下は岩場になっていて、狭い山頂からは、北に六甲山牧場・南に摩耶別山・西には新穂高より播磨灘まで見渡せる絶景ポイントになっている。六甲のアルプスは、シェール槍の西側には新穂高がそびえ、トエンティクロスには近年河童橋が架けられ、穂高湖は大正池に見立てられ上高地さながらになっている。長峰橋西詰の案内板より杣谷沿いの山道に取り付き、長峰堰堤を超えるとすぐに杣谷堰堤が続く。川原に出て左側よりの小川(摩耶東谷)を渡り、右へ行くと杣谷峠2.1kmの標柱があり、徳川道(カスケードバレー)と呼ばれ、カスケード(小滝群)が続く渓谷道を登って行く。つうほうプレートな25-3を東へ行くとハチノス谷(六甲の隠れた名谷)に至る。標柱の左・山寺尾根・摩耶山を通過し、二つ目の小川(杣谷川)を渡り杣谷第二砂防ダムを超える。川床が渓流で洗われた岩盤を慎重に渡ると、往くてを阻む巨大な堰堤は、左側の髙巻きで斜度高低差共に厳しい。摩耶第二堰堤よりコンクリートの飛び石を過ぎると木ノ袋谷との出合広場に着く。石の階段より摩耶第4砂防ダムを越え飛び石を渡り、長い登りが続き杣谷峠に着き山小屋風のトイレの前で休憩。道路を渡り湖岸に下りカヌーで遊ぶ子供達の声や野鳥のさえずりを訊き、湖面に映る刻の移ろいを感じながら休憩。
穂高湖の対岸には、均整のとれたピラミダルな山容の小さな鋭峰シェール槍がそびえる。湖岸に沿って左回りで周遊路を歩き、源流を渡り堰堤の少し手前でシェール槍山頂部(槍の穂先)への道に取り付く。リーダー以外の18人は全員初挑戦で、10分程ワクワク感ドキドキ感の岩登りが続くが、コースは明瞭で迷う心配はない。北アルプス槍ヶ岳の1/3位の広さの高度感がある山頂から360度の大展望を楽しみ、登り以上の慎重さで下降する。下山し穂高堰堤下の東屋で、冒頭の例会時に槍沢ロッヂ前の広場で樹間越しに見上げた槍ヶ岳と同じ大きさのハウス食品の「とんがりコーン」を全員で食べ昼食休憩。食後、奥摩耶ドライブウェイまで登り振り返ると、六甲山Q・B・Bチーズ館の可愛い建物が見える。六甲ブルーが色あせたアジサイの花が夏の終わりを告げる側道を歩き掬星台に向かう。煌めく大地は、天空の星ぼしの如くと言われる日本三大夜景の一つ掬星台展望テラスより、阪神間の市街地と大阪湾に浮かぶ船の絶景を楽しみながら休憩。掬星台中央の標高700mと書かれた方位盤には、水道の蛇口が取り付けられている。この水道は、六甲全山縦走時に重宝し、水を補給して宝塚を目指しました。下山は、上野道を300余段の石段で史跡公園山門下に下り、青谷道分岐を左にとり、ロープウェイ虹の駅に着く。「マヤ遺跡廃墟の女王」と呼ばれる旧摩耶観光ホテルは、藤原竜也主演の映画「デスノート」のロケ地として使われた。1929年竣工で内装には、解体された豪華客船イル・ド・フランスの部材が使用され、鉄筋4階建で南にせりだした部分が船の艦橋のような威容から「山の軍艦ホテル」と呼ばれた。昨年国の登録有形文化財に指定されたが、損傷はげしく立入禁止の為ケーブル虹の駅展望台より、眼下にホテルの屋根を見て、上野道を下り住宅街に入り解散。灘区の市街地を歩き、夏の陽が少しずつ早く傾くのを感じながら王子公園駅へ。
                               永野 記

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