例会報告
2024.11.28
久留野峠~水ケ阪尾根
開催回
第2066回(金剛山第837回)日程
令和6年8月18日(日) 晴れ
参加者
CL 永野 (15名)
活動内容
コースタイム
ロープウェイ前バス停9:05~久留野峠10:00~地蔵祠分岐10:32~
伏見峠10:54~キャンプ場管理事務所11:04~山頂売店前昼食
(11:55~13:23)~のろし台跡(13:55~14:00)~水ケ阪尾根取り付き
14:02~千早浄水場14:45~金剛登山口バス停15:03
大阪府東南部の山々は、生駒山・二上山から金剛山までは南北に連なり、久留野峠・中葛城山に至る辺りで、右に曲がり西に向かう。大阪府と奈良県の府県境にある久留野峠の府県境越えの久留野道は、千早赤阪村から久留野町を経由して、五條に抜ける道として、古くから拓かれ沢山の人々に利用されてきた。水ケ阪尾根は、根来名誉会長が昭文社の山と高原地図の調査執筆をしていた1993年版や前後のエリアマップ金剛山・岩湧山に黒の破線で表記された登山道が付けられていた。現在の山と高原地図には、登山道が抹消されているが、水ケ阪尾根登山道は、山と溪谷社の分県登山ガイド26「大阪府の山」の金剛山のページに黒の破線で表記されている。金剛山ロープウェイ前バス停より、R 705を登って行き駐車場への道路を左に分け直進して自販機がある、くるの茶屋の前を通る。林道へは、砂防ダム建設工事の建物が並ぶ先の車止めの横を通り入る。千早川の渓流に沿った涼感溢れる、舗装林道を登って行く。ミチヤ谷の反対側には、中葛城山・高谷山の大阪府側を源流とする、千早川支流に金剛山系では、珍しい異彩を放つ、透過型の巨大な砂防ダムの工事が行われていて、ほぼ全貌が出来上がっている。千早川流域最大級の透過型砂防ダムを右に見上げて登り続ける。林道横に流れる渓流が無くなる林道の後半は、厳しい勾配の急坂が続く。コンクリートの舗装林道終点からは、段差のある丸太階段を、5分程登ると、標高890m の久留野峠に着く。右を取れば、隠れ大阪府最高峰の中葛城山965m (3等三角点点名北山937.6m)に至るが、左を取りダイヤモンドトレールを進む。久留野峠と伏見峠の中間に当たる、細尾(地蔵尾根)分岐と出合う地蔵祠の前で休憩。杉桧の植林帯の平坦な稜線歩きの後、登り坂になり登り詰めるとベンチのある標高点1022m のピーク。丸太階段の山道を下って行き、小和道(天ケ滝道)分岐から100m 進むと伏見峠にでて念仏坂(伏見林道)と出合う。金剛山キャンプ場管理事務所の前を通り、昨年夏にキャンプ例会で利用したバンガローやテント設営台の横を歩き、ちはや星と自然のミュージアムの前の広場で、弥山・八経ヶ岳方面の大展望を満喫する。
閉鎖中の香楠荘の前を歩き、廃止になった金剛山ロープウェイの金剛山駅より、ビューポイントの木製展望デッキで、西に広がる山並みを眺望する。杉桧の植林が中心となっている植生の金剛山に於いて、珍しい大きなトチノキ(5月中旬に白い大きな花が咲く)を見て、金剛山頂部西側の縁に沿って付けられた、各尾根道・谷道と交差する金剛山遊歩道を歩き、山頂売店前に登り着き昼食休憩。観測史上最も暑い夏になった8月、強い陽射しが降り注ぎ、危険な暑さに見舞われている市街地を離れ、気温23度の涼しい山上の楽園金剛山頂で、猛暑を逃れて快適な時間を過ごし、正面登山道とも呼ばれる千早本道を下山する。9合目の分岐では、左側の新道を取り、眼下に荒々しい崩壊地の急斜面で、高度差の大きい妙見谷を俯瞰する。雨水で土が流れて崩れないように、水切りの処理が施されている山道を下って行き、5合目の平らになった広場に東屋とベンチがある、のろし台跡(標高700m)に着き休憩。千早本道を50m 程下ると、山道は3カ所に分かれていて、右端のフラットになった山道が、千早本道の尾根より派生している、水ケ阪尾根の取り付きになる。痩せ尾根に入ると、右側のツツジ尾(筒城)谷の斜面は、杉桧の植林帯、左側はフロノ谷源流域で、斜面には美しい雑木の自然林が広がる。歩き易い緩やかな尾根道を下って行くと、尾根道の幅が広くなり、より歩き易くなる。一本道を下って行くと、山道は狭くなり、ツツジ尾谷の入口に向かい尾根は、急坂になっている。稜線を先端まで進むと最後は、急傾斜の崖になり、ザイルがなければ下りるのが危険なので、少し手前の降下点で下りる。2カ所のフィックスロープに助けられ、水道用の取水口上部より、ツツジ尾谷の川原に降りる。谷の入口に咲くシュウカイドウの、ほんのりピンクがかった可憐な花に、僅かな秋の訪れを感じながら、千早浄水場水源地の前を左折し、黒栂谷道を下り金剛登山口バス停で解散。 永野 記