例会報告
2025.04.10
かつらぎ・桜の国城山から学文路へ
開催回
第2106回日程
2025年4月7日(月)
低山探訪Series第2回
天候快晴
「かつらぎ・桜の国城山から学文路へ」
参加者
参加者 CL土岐岡 6名
活動内容
行程
橋本駅9:45―9:50応其寺―10:25定福寺―(黒河道)―11:05岩掛展望所-12:00明神ケ田和―12:25国城神社13:00―三平稲荷神社―14:15応宝寺―15:35南海高野線学文路駅
- 山行記録
桜は日本を代表する花として広く知られていますが、梅などと共に中国原産です。梅は奈良時代から一般にあり、万葉集では梅が多く詠まれていますが、桜はのちの平安時代になってからと言われています。現在の桜(桜という品種はないが)は一般的にソメイヨシノをいい、北海道ではエゾヤマザクラ、沖縄ではカンヒザクラです。今日の例会は桜をメインに春の花を見ながら花紀行を楽しみましょう、と計画しました。
春の日差しが感じられる早春の卯月(4月の古名)、橋本駅の駅前に集合し、今日のコース等を説明して住宅街の路地を入り、一角にある応其寺に立ち寄る。この寺は戦国時代、高野山を焼き討ちから守った寺として有名です。 町を下り紀の川を渡り、山手へと進む道が黒河道と言う高野山への参詣道である。高野七口の一つであるが、他のルートに比べ歩く人は極端に少ない。
紀の川を見ながら山村の古道を緩やかに登る。やがて定福寺に着く。定福寺は真言宗の古刹で、世界遺産高野黒河道の起点の寺である。 参拝後、農道を九十九折れしながら緩やかに登る。道の両側は満開のソメイヨシノや里桜などが植えられていて、斜面にはナズナ、カラスノエンドウ、ホトケノザ、タチツボスミレ、オランダミミナグサ、エンゴサク、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリなど春の使者が出迎えてくれました。 少し平地に成ったところに岩掛観音展望所があり、木のベンチから紀の川の広い流域が見渡せ、遠くかつらぎの峰々や金剛山が展望出来ました。
山道や農道をクロスしながら緩やかな登りの途中に民家があり、庭の斜面に桜草(栽培種のウンナンサクラソウかも)が一面に植えられていて、暫し花見をして再び山道を進む。やがて高野への黒河道と国城山との分岐の明神ケ田和にくる。 右手山村のコン道をいくつかカーブしながら、国城山神社へと向かう。遠方に薄紅の桜並木が見えてきた。国城神社下の鳥居から参道の石段両側にはソメイヨシノが山一面に満開に咲いている。平日のためか我々だけで他に誰も来てなく、貸し切り状態でまるで桜の花園に囲まれているような気持になりました。 神社拝所のベンチから参道の桜を愛でながらゆっくり昼食を摂り、来た階段を降りて三平稲荷神社に向かいます。境内にはシダレザクラの大木が2本あり、いずれも今が盛りとばかり大きく枝を広げ、薄紅色の花をみせてくれました。
今日はこうして満開の桜を見ることが出来ました。 毎年、桜(ソメイヨシノ)の開花予想がニュースになりますが、それは数式で表せるそうです。「600℃の法則」があり、2月1日からの日々の最高気温を足して600℃になる頃に桜が開花する、と言うことで累計を積分すると求められます。それと桜は休眠打破と言う冬の寒さも必要です。
ここから今は廃道になった谷筋を降ります。落ち葉の堆積した谷をストックを使い、ヤブ漕ぎをして里道に出る途中にイノシシの捕獲檻があり、中で2頭の子猪が入っていてビックリ。写真に撮り早々に下山道に戻る。 民家が点在する集落の道はサトザクラの大木が白色、薄桃色や紅色の花をいっぱい付け、青空と山の緑、桜のコントラストが目に優しい。 道すがら、足元や土手にはシナレンギョウ、スモモ、コバノミツバツツジ、ハナズオウ、アケビ、アセビ、ナワシログミなど木本が、ヤエムグラ、コハコベ、ミドリハコベ、土筆(スギナ)、アマナ、ヒメウズ、キランソウなど草本が春の野を演出してくれ、長い農道下りを癒してくれました。
今日は春の山野草と桜三昧の一日でしたが、天候に恵まれ、みなさんと楽しい例会山行が出来たことに感謝します。
参加された皆さんの笑顔が嬉しい。来年もまた皆さんと桜が見れたらもっと嬉しい。
(記)土岐岡