例会報告
2024.11.29
和泉・甲山でアスレチックコースで遊ぶ
開催回
第2079回 低山探訪Series第1回日程
2024年11月16日(土)
参加者
CL土岐岡 (8名)
活動内容
八幡前駅=(コミバス)=10:20木本台―10:50木本峠―12:00甲山―12:10テン場(昼食)12:40=13:15猿坂峠―13:50二之宿観音―14:15堡塁―14:30猿坂峠=15:00ANT塔=15:45宮舞山―16:10城山登山口―16:40八幡前駅
山高きが故(ゆえ)に貴(たっと)からず…低山には低山の魅力があります。アプローチが簡単で、それでいて変化が楽しめる、そんな低山を探訪しましょう、と和泉山脈の西方にある甲山(かぶとやま)を第一回低山探訪seriesにしました。他府県の人には馴染みが少ないが、和泉山脈は大阪府と和歌山県の県境にあり、甲山はその西方に位置する標高202mの超低山です。
ローカル線の加太線(めでたい電車)の八幡前駅に集合し、コミバス(地域バス)に乗車、山裾のバス停から甲山に向かう。この周辺の山域はあまり知られていなく、地元の人が時折登るぐらいのマイナールートでハイカーも少なく、平日なら誰にも会わないことが多い。 一般登山道はあるが、六甲山や金剛山のように旧道や勝手道が多く、道迷いをする山でもあります。
雑木林に囲まれた林道を緩やかに進むと木ノ本峠に着く。この峠は大阪府と和歌山県の府県境である。一本立てた後、早々に崖っぷちを登る。ここはフィックスロープを使ってアタック。4~5m程の高低差であるが足のホールドが無く手ごわい。その後も踏み跡もない道なき道の、勝手道の急登を木を掴みながら上部を目指して登る。暫しアルバイトを強いられるがやがて近畿自然歩道の稜線に出た。登山道の周辺にはコウヤボウキの花が群生し、ハゼノキの紅葉を見ながら甲山までルンルンで歩く。 甲山山頂は212mの低山であるが、3等三角点があり、紀の川平野や紀伊水道、太平洋の大海原の大展望が望める、筈ですが今日はガスって見えない。
山頂を後にして猿坂峠に降りる途中に自家製のテン場があり、ここで11月とは思えない暖かい気温の中、ゆっくり食事をとりました。食事の後は再び猿坂峠に降りる道を辿る。この道は過去、地形図に載っていたが長い間廃道となり、その後ボランティアによって整備され復活した道です。峠直下は急な下りでフィックスロープを掴み、足元に注意しながら降りる。猿坂峠の車道を横切り、白ケ谷山へと向かう。暫くは細いロープを掴みながら登るが、ピークは直ぐに着く。ここから南斜面に薄暗い勝手道をピンテを目印に下っていく。 やがて林道に出て二之宿観音(葛城28宿2番経塚)に着く。鬱蒼と茂った木立の間に経塚がありました。訪れる人も少なく、周辺は枯れ葉と苔むしていて寂しい。経塚から来た道を戻り、ピーク手前を西側に進む。少し広くなったこの道は軍道のようだ。緩やかに登ると堡塁(ほうるい、ほるい)がある。堡塁とは、戦争で敵の攻撃を防ぐために、石・土砂・コンクリートなどで構築された陣地(要塞)のことをいい、全国各地に構築されたようです。こんな場所で今に戦争の遺跡を残しています。
堡塁から猿坂峠に戻り、再び甲山直下のアンテナ塔に向かいます。当初、谷越えの勝手道をロープ伝いでアップダウンする予定でしたが、1時間ほど掛かるため尾根コースに変更しました。このコースは近畿自然歩道の一部なので歩きやすい。やがてアンテナ塔に着き、太平洋の海が目の前に広がる展望ベンチで暫し休憩して、旧道を下山します。ここは地形図では破線ルートでヤブ漕ぎでしたが、ボランティアによって整備され登山道として使えるようになりました。しかし山頂から直登のオールロープ伝いの下山道であり、フィックスロープを使って最後まで気を緩めることなく、慎重に急降下の道を降りる。長い下りの後は霊園方面に向かい、城山登山口に全員無事到着する。
帰りはコミバスを利用せず、歩いて八幡前駅に向かい、駅到着で今日の山行を終えました。 今日は小雨から曇り空の中、終始フィックスロープを使って緊張もあり、皆さんお疲れ様でした。天候が不順にも拘わらず、遠路ご参加いただき、ありがとうございました。花の季節は終わっていましたがヤクシソウ、クジャクソウ(キダチコンギク)、アキノキリンソウの残り花や、盛りのツワブキの花、ヤハズソウの葉が見られました。
皆さん、今日の低山例会山行は楽しんでいただけたでしょうか。 どんな山でも天候でも歩けば楽しい、楽しくなければ山でない、山は楽しい。これからも楽しい、嬉しい、幸せ!をいっぱい作りましょう、ね。 山を愛するすべての人々にエールを送ります。
(記)土岐岡