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令和3年における山岳遭難の概況

令和4年6月9日に、警察庁生活安全局生活安全企画課より「令和3年における山岳遭難概況」が発表されました。
それによりますと、令和3年の山岳遭難は、
・発生件数 2,635件(前年対比+341件)
・遭難者  3,075人(前年対比+378人)
遭難者の内訳けを見ると、死者241人、行方不明者28人、負傷者1,157人無事救出者1,635人。

(1)態様別山岳遭難者の内訳
道迷い1,277人(41.5%)、転倒510人(16.6%)、滑落496人(16.1%)、以下病気、疲労、その他となっている。道迷い、転倒、滑落の3つで遭難者の74.1%を占めている。

(2)年齢層別山岳遭難者の内訳
50~59歳513名(16.7%)、60~69歳572人(18.6%)、70~79歳702人(22.8%)、80~89歳207人(6.7%)。50~79歳の人が57.1%を占めている。

(3)年齢層別山岳遭難者(死者・行方不明者)の内訳
 50~59歳36名(12.7%)、60~69歳61人(21.6%)、70~79歳102人(36.0%)、80~89歳39人(13.8%)。50~89歳の人が238人(84.1%)となっている。中でも70~79歳の人が102人となって郡を抜いている。

(4)「 山岳遭難防止対策」として以下のような対策を呼び掛けている。

4-1 的確な登山計画と万全な装備品等の準備
気象条件や体力、技術、経験、体調等に見合った山を選択し、余裕のある登山日程、携行する装備、食料等に配意し、安全な登山計画を立てる。
登山計画を立てるときは、滑落等の危険箇所や、トラブル発生時に途中から下山できるルート(エスケープルート)等を事前に把握する。
また、登山予定の山の気候に合った服装や登山靴、ヘルメット、雨具(レインウェア)、ツェルト(簡易テント)、地図、コンパス、行動食等登山に必要な装備品や、万一遭難した際に助けを呼ぶための連絡用通信機器(携帯電話、無線機、予備バッテリー等)を準備するなど、装備を万全に整える。GPS機能付きの携帯電話等は、自分の現在地をより速やかに救援機関に伝えることができるなど、救助要請手段として有効であるものの、多くの山岳では通話エリアが限られることやバッテリーの残量に注意する必要がある。なお、単独登山は、トラブル発生時の対処がグループ登山に比べて困難になることが多いことを念頭に、信頼できるリーダーを中心とした複数人による登山に努める。


4-2 登山計画書・登山届の提出
登山計画書・登山届は、家族や職場等と共有しておくことにより、万一の場合の素早い捜索救助の手掛かりとなるほか、計画に不備がないか事前に確認するものであることを認識する。また、作成した登山計画書・登山届は、一緒に登山する仲間、家族や職場等と共有するとともに、登山口の登山届ポスト、都道府県警察、自治体などに提出する。

4-3道迷い防止
地図の見方やコンパスの活用方法を習得し、登山には地図やコンパス等を携行して、常に自分の位置を確認するよう心掛ける。

4-4 滑落・転落防止
日頃から手入れされた登山靴やピッケル、アイゼン、ストック等の装備を登山の状況に応じて的確に使いこなすとともに、気を緩めることなく常に慎重な行動を心掛ける。

4-5 的確な状況判断
霧(ガス)や吹雪等による視界不良や体調不良時等には、道に迷ったり、冷静さを失い、滑落等の危険が高まることから、「道に迷ったかも。」と思ったら、闇雲に進むことなく、今歩いて来た道を辿り、正規の登山道まで引き返すなど、状況を的確に判断するとともに、早めに登山を中止するよう努める。

資料
「令和3年における山岳遭難の概況」・・警察庁生活安全局生活安全企画課
r03sangakusounan_gaikyou.pdf (npa.go.jp)

  (記 2022.6.14 國司)

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